これは、私の祖父・梶間義孝にまつわる半分ノンフィクションの物語である。
祖父・義孝はゼロ戦の開発における特殊任務に従事しており、その仕事について家庭で語ることはほとんどなかった。しかし、近所の人から『今日の飛行は驚いたよ。急降下して地面に衝突するのかと思ったところで脱出して、パラシュートで降りてきたんだ』といった話が聞こえてくることで、家族も『そんなことがあったのか』と驚きをもって知る程度であった。
このような書き出しで執筆を開始したのだが、
ノンフィクションにするには史実との照合、
とりわけ設計者の堀越二郎さんや、
その前身ともいえる九六陸攻、一式陸攻(中攻)の設計者で
堀越さんの1年先輩にあたる本庄季郎さんとの関係などを
つぶさに検証していくのはなかなか骨が折れる作業となった。
中学生の頃、先生に呼ばれた。
「この少年サンデーに特集されているゼロ戦のテストパイロットは梶間義孝というが、お前の関係者か」と聞かれ、「そうです。祖父です」と答えると、それからというもの、先生の目と待遇まで変わったのを記憶している。
その出来事以降、祖父梶間義孝を強く意識するようになったものの、
執筆しようと思うまでには至っていなかったのである。
では何故今になって執筆しようと思うようになったのか。
それは今の私の「ゼロ戦の魂、今に生きる」との思いが、
センシュウカイ経営研究所の基本姿勢となっていることに改めて気づいたからである。
今夏完成を目標としています。