色々な書物や雑誌を読んでいると、しみじみ良さを感じる
言葉や言い回しに出会うことがあります。

今日は「何があってもかすり傷、何があっても上り坂」と
いう一文。

これは(公社)日本監査役協会発行の月刊「監査役」の談
というシリーズに仲原正泰さん( ㈱VSN常勤監査役)がお
知り合いの弁護士から教わったというものです。

この文に主語述語が省略されていますので、文というには
不完全すぎるのですが、自然にああだこうだ想像巡らして
感慨に耽ってしまいます。

商売を成功させようと躍起になっている時は、ともすれば
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」というセオリーにも似た
マインドで、水際で多少濡れてもいい的な感じになりがち
です。

もちろんリスクを取らないとリターンがないのも投資など
ではよく言われることで、そのとおりです。

しかし、その根本には、リスクを取る「覚悟」が絶対的に
必要なことは言うまでもないでしょう。

ゴーイングコンサーン(Going Concern)、文字通り会社
は将来とも当然のごとく事業を継続していくのだ、という
前提からすれば、経営者の「覚悟」はいかにあるべきか、
自問自答しなければならないでしょう。

そこでこの言葉
「何があってもかすり傷、何があっても上り坂」

リスクを最小限に止めつつ、必ず上り坂を上り続ける、と
いう強い決意。

成功者の心意気を垣間見た瞬間でした。